色覚の多様性
- 先天性の色覚異常
- 遺伝による錐体細胞の変異。
- 年齢による変化がない。
- 後天性の色覚異常
- 病気、ケガ、心因性による。
- 加齢による色覚変化
- 水晶体の光学特性などの変化による。
- 水晶体は加齢により黄みを増す。これにより青の光が吸収され(弱まり)、青系の識別力が低下する。
- 水晶体を人工レンズに変えることで解消する。
- ロービジョン
- 病気やケガによる視力低下・視野欠損。
- 主な病名
- 緑内障
- 糖尿病網膜症
- 網膜色素変性症
- 黄班変性症
色覚異常の割合
- 日本人男性:5%
- 日本人女性:0.2%
- 黒人男性:4%
- 白人男性:6~8%
色覚異常のタイプ
3色覚
- 正常色覚
1型色覚(Protan)
- L錐体の異常による。
- 1型2色覚:L錐体を持たない。
- 1型3色覚:L錐体がM錐体に寄っている。
2型色覚(Deutan)
- M錐体の異常による。
- 2型2色覚:M錐体を持たない。
- 2型3色覚:M錐体のはたらきが弱い。
3型色覚(Tritan)
- S錐体の異常による。
- 1型2色覚:S錐体を持たない。
- 1型3色覚:S錐体のはたらきが弱い。
1色覚
- L、M、S錐体のいずれかひとつのみ、またはいずれも持たない。
- いずれも持たない場合は杆体のみがはたらくことになる。
CUDO
- NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)による分類。
色覚型と特徴 – 多様な色覚に対応したデザインと社会の改善 特定非営利活動法人カラーユニバーサルデザイン機構CUDO
色覚異常の見え方
3型色覚
- 区別がつきにくい色
- 黄、青紫
- 青、緑
- 青、黒 など
- 普段の生活において、色の区別がそれほど重要でないケースが多い。
- 後天的な原因が多く、色覚記憶により不便がないことが多い。
1型色覚、2型色覚
- 赤系統、緑系統の区別がつきにくい点が共通する。
- 区別がつきにくい色
- 赤、緑
- オレンジ、黄緑
- 青、紫
- こげ茶色、深緑
- ピンク、緑、水色、グレイ など
- 1型と2型の違い
- 1型(L錐体なし)は赤が暗く見える(黒と区別がつかない)が、2型にはそれがない。
区別しづらい色
- 色覚異常で区別しづらい色は、色度図と混同色線で表現できる。
色覚の多様性と視覚バリアフリーなプレゼンテーション | 第2回 色覚が変化すると、どのように色が見えるのか?
- 混同色線の各領域内の色の区別がしづらい。
- 1型と2型は傾向が似ている。
色覚検査方法
1. 色覚検査表(仮性同色表)
- 石原色覚検査表Ⅱ国際版38表
石原式色覚異常検査表 - Wikipedia
- 標準色覚検査表(SPP、Standard Pseudoisochromatic Plates)
臨床的色覚検査法|色覚外来|滋賀医科大学 眼科学講座
2. 色相配列検査
3. アノマロスコープ検査
色覚異常|遺伝・症状・検査について|眼科|兵庫県姫路市ツカザキ病院
学校での色覚検査
- 2003年に検査の施行義務がなくなったが、就職などで問題が生じるようになった。
- 2016年からは希望者のみ検査を実施している。