トレンドの整理
大きな流れ
- 従来の高速開発ツールは、主にSIerなどでの開発業務の効率化を目的として使用されてきた。
- 一方、ノーコード・ローコード開発は、事業会社が直接的に利用することが想定される。
- 当然ながら、開発プロセスや技術に精通していない担当者が扱う機会が増えるため、いかに「わかりやすく・簡単に」扱えるかがポイントとなる。
- 事業会社での主な課題は、新しいシステム構築には時間もコストも多大にかかるという点であり、これを内製化に持ってくる、かつ、短期・低コストで構築できるのであれば、大きなメリットを享受することができる。
- ここにきて、これらの手法が台頭してきたのは、コロナ禍による影響もあるが、ツールそのもののUXが向上した点があげられる。
- また、クラウドが当たり前に使われるようになったことから、これを活用したバックシステムの運用自動化(これを受け入れることが出来るようになった)も大きいと思われる。
SIerの位置づけ
- 事業会社における日本型システム開発では、外部のSIerが大きな役割を果たしてきた。
- 一方で、DXなどのトレンドにより、迅速なシステム開発は必要条件となってきている。
- これを実現するためには、事業会社によるシステム開発の内製化が有効な施策となる。
- 内製化には、それなりの技術レベルが必要だが、ノーコード・ローコード開発が使いやすくなったことで、そのハードルが大きく下がることになる。
- SIerのアプローチとしては、事業会社の内製化を「支援」するというのが、ひとつの方法となるだろう。
- SIerがノーコード・ローコード開発ツールを使って、自らの開発効率を向上させるというのは、これらのツールの本質的な使い方からは外れるものと考えられる。(但し、支援に特化することで生き残りをかける中小企業もみられる)
- SIerはツールの普及状況を監視しながら、自分たちの立ち位置を見極めていく必要があるだろう。
以下、関連情報。
まとめ記事
- 全体感をおさえるのによい。
qiita.com
概要・解説
メリデメ等が端的にまとめられている。最初にみるといいかも。
www.youtube.comGlideでのアプリの作り方。実際のアプリ構築のイメージができる。
www.youtube.com他にも動画解説やまとめサイトが多くある。流行もあるが企業が興味を示し始めているのだろう。
コミュニティ
ローコード開発コミュニティなるものが存在する。
www.x-rad.jp参加企業:正会員【ツールベンダー、SIer】を見れば、関連企業・ツールは概ね抑えられる。
本日時点では37社が参加している。
www.x-rad.jp
開発プラットフォーム
- どのサイトにも概要説明の動画があるが、何が言いたいのかさっぱりわからない(知りたい情報が全然ない)。暇な人は探してみてください。
OutSystems
- ポルトガルの企業
FastApp
- SCSK
GeneXus
- ジェネクサス、ウルグアイの企業。
- モバイルアプリが主体のようだ。
- 開発ガイドラインなるものを公開しているが、開発プロセスを上流から説明したものとなっている。開発プロセスを説明することでプロセス理解を促進しハードルを下げて、開発に慣れていない人たちでも使えるようにという意図が読み取れる。(ローコード開発のコンセプトそのものではあるが、システム会社が扱うのであればこんな資料はいらないはずだ)
Pega Platform
- ペガシステムズ、米国の企業。
Lightning Platform
Web Performer
- キャノンITソリューションズ
Wagby
- ジャスミンソフト、沖縄の会社
- レガシー・モダナイゼーションのイベントとかでよく遭遇する。